本のなかで生きる噺家
今年亡くなられた落語家さんの著書を
図書館で借りて読みました。
桂雀々さんの自伝。亡くなられたときに
その壮絶な人生を知りました。ここまで
壮絶だったとは思っていなかった。
衝撃な人生があって、少年は落語家になった。
ドラマになったりしていないのでしょうかね。
桂ざこばさんのエッセイ。文体がそのまま
ざこば師匠の語り口のようで、良い意味で
しっちゃかめっちゃかしている。お声が聞こ
えてくるようです。
この本が出版された当時(2013年)はまだ
師匠の米朝さんはご存命、この10年で
お江戸・上方共に多くの噺家さんが亡くな
られたなあ と思います。
雀々さんとざこばさんは、奥さん同士が
姉妹で義兄弟。そのことをバラしつつも
「この際やから、ざこばファミリーの
仕事もヨロシク」と書いてあるのが
ちょっと寂しい。今のお二人の出番は、
有名な『地獄八景亡者戯』の登場人物
くらいですよねえ。
落語家さんや声優のかたの訃報を聞くと、
この職業のかたたちは、声を出しながらも
演じる役柄の人物に少しずつ
命を分け与えているような気がして
仕方がないです。
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