クシャクシャさん、いらっしゃーい
書塾でごくまれにいるのが、思い通りに
ならないからと半紙やらプリントやらを
ぐしゃぐしゃに丸める子・・・
そうしたことを咎めたって何も始まらない
です。そのような子の気持ちとこちらの思いは
平行線をたどればまだいいほう。怒ったり叱った
りすると、むしろ気持ちは遠ざかる。
なので、とりあえずは
「はい、この教室で紙まるめた人は〇人目ね。
クシャクシャさん、いらっしゃい」
と言っています。
というのも、母がやっていた学習塾でその昔
プリントを丸めた子がいて。
その子が大人になり、母の跡を継いで教室を
経営してくれているから。
以来、クシャクシャにする子を見ると
「跡継ぎキター!」と心のなかで叫んでしまう
のですよね。
そもそも、書字塾で紙をクシャクシャにして
しまう子って、自分の字が思うように書けな
くてイライラしているから・・・
裏には上昇志向、うまくなりたい傾向が
あるのだと思うのです。
別に跡を継いでほしいわけではないけれど、
紙にあたる子にこそ何かがあるに違いない。
そう考えるようにしています。
そりゃ、こっちもイライラはするけれど、
「筆に思いを込めても、
紙に思いはぶつけない。
ここは修業ですよ」
などと言っている手前、
子どもにイライラをぶつけてはいけない。
指導する側もまた、心の修業 なのです。
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